韓国発のウェブトゥーンを原作とし、日本でも絶大な人気を誇る「俺だけレベルアップな件」。その華々しい成功の裏で、SNSなどを中心に「炎上」騒動があったことをご存じでしょうか。
この記事では、「俺だけレベルアップな件」がなぜ炎上したのか、その理由を深く掘り下げます。また、「アニメはどこまで進んだの?」「打ち切りって本当?」といった疑問にもお答えしていきます。
Contents
『俺だけレベルアップな件』が炎上した理由は?
人気作品である「俺だけレベルアップな件」が炎上した背景をご紹介します。
原作の表現問題
炎上の最大の火種となったのが、原作ウェブトゥーンにおける一部の表現が「反日的」と指摘されたことです。
原作では、日本がモデルと思われる国が悪役として登場するエピソードや、日本人キャラクターの描かれ方に対して、一部の読者から批判の声が上がりました。これがSNSで拡散され、「反日作品ではないか」という論争に発展したのです。
しかし、作者が反日を意図して制作したという明確な証拠はなく、あくまでフィクションとしての表現の自由という見方もあります。
一方で、特定の国に対して否定的なイメージを与えかねないという懸念も理解できるものであり、非常にデリケートな問題となりました。
日本版へのアレンジが賛否両論となった
日本でアニメ化されるにあたり、制作側は日本の視聴者に配慮した「ローカライズ」を行いました。
具体的には、物語の舞台を韓国から日本の東京に変更し、登場人物の名前も韓国名から日本名へと変更されました。
この改変は、「日本の視聴者が感情移入しやすくなった」と肯定的に受け止める声があった一方で、新たな論争を生む原因にもなりました。
原作ファンからの批判
原作ファンからは、
「作品のオリジナリティが損なわれた」
「なぜ設定を変える必要があるのか」
「反日的な要素を隠して日本で売るためではないか」
など、批判や憶測がさらに炎上を加速させる結果となってしまいました。
パクリ疑惑
俺だけレベルアップな件は、別の漫画をパクったとパクリ疑惑が浮上し炎上しています。パクったと言われている作品は日本の漫画「ハンターハンター」です。主人公が成長するにつれての心理的な変化やダンジョン要素などがハンターハンターに似ていると言われています。しかし、似ている箇所もごく一部で、ほとんどがこじつけでしょう。他にも戦闘面がワールドトリガーに似ているとも言われていますが、これが似ていると言われたら多くの作品がパクリになってしまいます。
憶測やこじつけによってパクリ疑惑が生まれているようです。
作者に関する噂
炎上をさらに複雑にしたのが、作画を担当していたDUBU(ジャン・ソンラク)氏に関する未確認情報の拡散です。
SNS上では、作者が過去に反日的な発言をしたかのような噂が流れましたが、その多くは根拠が不明確なもので、残念ながらDUBU氏は2022年に逝去されており、本人から真相を聞くことができないという状況が、さらに憶測を呼ぶ一因ともなりました。
評価は見る人次第?国内外で違う作品への視点
一つの作品も、見る人の価値観が違えば、その評価は変わることがあります。
『俺だけレベルアップな件』は、まさにその典型例と言えるでしょう。
日本では、派閥として分かれるほどの論争を巻き起こした一方で、海外では絶賛の声が多いようです。ここでは、その複雑な背景について見ていきましょう。
炎上に対する派閥の価値観の違い
この炎上騒動に対するファンの反応は、大まかに3つの立場に分かれました。
派閥 | 主な意見や考え方 |
批判派 | 「原作の表現は受け入れられない」として、文化的・政治的な観点から日本での展開に否定的 |
擁護派 | 「フィクションは娯楽として楽しむべき」と考え、「作品が面白ければ良い」と政治的要素を切り離して評価 |
中立派 | 「作品と政治は分けて冷静に議論すべき」として、感情的な対立を避けた |
このように、様々な価値観がぶつかり合ったことが、炎上が大きくなっていったのではないでしょうか。
海外と日本での評価のギャップがあった?
本作は海外と日本での評価に大きな差が生まれています。
海外のアニメ評価サイト「MyAnimeList」などでは軒並みハイスコアを記録し、「バトルシーンが最高」「主人公の成長が熱い」と、純粋なエンターテインメントとして絶賛されています。
一方、日本では炎上騒動が先行したため、「内容が気になるけど、騒動のせいで素直に楽しめない」と感じる人もいたようで、評価が分かれています。
アニメはどこまで放映された?原作のどこから読めばいい?
論争はありつつも、アニメ自体のクオリティは非常に高く評価されています。「アニメの続きが気になる!」という方のために、放送範囲を解説します。
論争を超えたアニメのクオリティ
アニメ制作を手掛けたのは、『ソードアート・オンライン』などで知られるA-1 Pictures。特に、バトルシーンは圧巻で、原作の迫力を見事に映像化しています。
さらに、音楽は『進撃の巨人』などで世界的に有名な澤野弘之氏が担当し、物語を盛り上げています。
アニメ第1期の続きは「漫画7巻の46話」から
2024年1月から3月にかけて放送されたアニメ第1期(全12話)は、漫画7巻に収録されている45話までの内容に相当します。
なので、アニメ第1期の続きから読みたい場合は、漫画7巻の46話から読み始めるとスムーズに物語を追うことができます。
アニメ第2期の続きは「漫画15巻の111話」から
2025年1月から3月にかけて放送されたアニメ第2期『俺だけレベルアップな件 Season 2 -Arise from the Shadow-』(全13話)は、漫画14巻に収録されている110話までの内容が描かれました。
第2期の続きが気になる方は、漫画15巻の111話から読み進めるのがおすすめです。
また、アニメシーズン2のOPムービーを見てみるとさらに見返したくなること間違いなしですよ!
『俺だけレベルアップな件 Season 2』ノンクレジットOPムービー|LiSA「ReawakeR (feat. Felix of Stray Kids)」
『俺だけレベルアップな件』打ち切り説の真相は?
「作者が亡くなったから打ち切りになった」という噂が広まりましたが、これは誤解です。実際には、『俺だけレベルアップな件』は打ち切りになっていません。
ここでは、『俺だけレベルアップな件』の打ち切り説の理由や真相についてご紹介します。
作画担当DUBU氏の逝去が影響
噂の大きな原因は、作画を担当していたDUBU氏が2022年7月23日に脳出血のため37歳という若さで急逝されたことです。
この悲しいニュースに、「先生が亡くなったなら漫画は未完のまま終わってしまうのでは」と多くのファンが心配し、そこから「俺だけレベルアップな件が打ち切りに」という噂が広まったようです。
しかし、DUBU氏が亡くなられた時点で、原作ウェブトゥーンの本編はすでに2021年に全179話で完結していたため、物語が途中で終わることはありませんでした。
DUBU氏の逝去後、彼が設立した「REDICE STUDIO」のスタッフがその遺志を引き継ぎ、外伝や続編の制作が続けられています。
アニメ放送が遅延したから
俺だけレベルアップな件のアニメ2期は制作が遅れているという情報がありました。これによりファンからは「アニメ制作がうまくいかず中止になるのでは?」という不安な声があったようです。このような不安な声が派生して打ち切りと噂になったと考えられます。打ち切りを心配する声もありましたが、問題なくアニメが放送され完結しています。
完結後も広がる『俺だけレベルアップな件』の世界
打ち切りどころか、『俺だけレベルアップな件』の世界は今も広がり続けています。
種類 | タイトル | 概要 | 現状 |
続編ウェブトゥーン | 俺だけレベルアップな件 〜ラグナロク〜 | 主人公・水篠旬の息子、水篠護(みずしのまもる)を主人公とした本編完結後の物語 | 連載中 |
劇場版 | ReAwakening | 2024年11月29日に公開され、話題となった | 公開済み |
アニメ | 第3期 | 第2期が好評となり、多くのファンが続編の制作を心待ちにしている | 公式発表なし |
このように、作品は展開を続けており、「打ち切り」という噂は事実ではないことがわかります。一部では、俺だけレベルアップな件の外伝がつまらないという声も上がっていますが、ここまで広がる世界やファンの多い作品なので、そういった声はありながらも、人気の作品であることは間違いなさそうですね。
まとめ
今回は、『俺だけレベルアップな件』が炎上した理由や、アニメの放送範囲、そして打ち切りの噂について詳しく解説しました。
結論、打ち切りの心配はなく、物語は続編や新たなメディア展開でこれからも続いていきます。もし炎上の噂を理由にためらっていた方がいれば、この機会にぜひ作品そのものの面白さに触れてみてはいかがでしょうか。